乳酸菌を使用した飲料の種類

1. 乳酸菌飲料図鑑における乳酸菌飲料

乳酸菌飲料図鑑で紹介している乳酸菌飲料は、「乳酸菌を使用した飲料」であり、乳等省令における乳酸菌飲料とは異なります。

2. 乳等省令による種類分け

日本では、「乳等省令(乳及び乳製品の成分規格等関する省令)」によって、「発酵乳・乳製品乳酸菌飲料・乳酸菌飲料」に種類分けがされています。

種類別 タイプ 乳製品 無脂乳固形分 乳酸菌数または酵母数(cfu/ml) 大腸菌群
発酵乳 生菌 乳製品である 8.0%以上 1,000万以上 陰性
殺菌 乳製品である 8.0%以上 陰性
乳製品乳酸菌飲料 生菌 乳製品である 3.0%以上 1,000万以上 陰性
殺菌 乳製品である 3.0%以上 陰性
乳酸菌飲料 乳製品でない飲料 3.0%未満 100万以上 陰性

※無脂乳固形分とは、牛乳から水分と乳脂肪分を取り除いたものです。無脂乳固形分には、たんぱく質・炭水化物・カルシウムなどのミネラル・ビタミン類が含まれます。
※乳酸菌数または酵母数は乳等省令にて定められた検査方法によって測定されます。

(1)発酵乳

発酵乳とは、乳や無脂乳固形分を8.0%以上含む乳等を乳酸菌や酵母で発酵させた乳製品で、粘りのある糊(のり)状や液状、またはこれらを凍らせた状態のものを発酵乳といいます。ヨーグルトは発酵乳に該当します。
乳酸菌や酵母が生きた状態の「生菌タイプ」と、発酵後に殺菌した「殺菌タイプ」があります。生菌タイプは製品1mlあたり1,000万以上の乳酸菌数または酵母数があることが必要です。
生菌・殺菌どちらのタイプの発酵乳も、製品内に大腸菌群がいないことが必要です。

(2)乳製品乳酸菌飲料

乳製品乳酸菌飲料とは、無脂乳固形分3.0%以上の乳等を乳酸菌や酵母で発酵させたものを加工したり、主要原料とした乳製品です。
乳酸菌や酵母が生きた状態の「生菌タイプ」と、発酵後に殺菌した「殺菌タイプ」があります。生菌タイプは製品1mlあたり1,000万以上の乳酸菌数または酵母数があることが必要です。
生菌・殺菌どちらのタイプの乳製品乳酸菌飲料も、製品内に大腸菌群がいないことが必要です。

(3)乳酸菌飲料

乳酸菌飲料とは、無脂乳固形分3.0%未満の乳等を乳酸菌や酵母で発酵させたものを加工したり、主要原料とした飲料です。
製品1mlあたり100万以上の生きた乳酸菌数または酵母数があることが必要です。
乳酸菌飲料は製品内に大腸菌群がいないことが必要です。

3. 清涼飲料水

清涼飲料水とは、食品衛生法で「乳酸菌飲料、乳や乳製品を除く、アルコール分1%未満の飲料」と定められています。そのため、発酵乳・乳製品乳酸菌飲料・乳酸菌飲料以外の乳酸菌を使用した飲料は清涼飲料水に該当します。

 

参考文献

(1)厚生労働省ホームページ

(2)一般社団法人日本乳業協会,“無脂乳固形分とは何ですか?

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